ビフィズス菌と乳酸菌の違いとは?それぞれの役割と健康効果
「腸内環境を整える」って言葉をよく聞きますよね。
その主役として活躍しているのが「ビフィズス菌」と「乳酸菌」なんです。
でも、この二つの菌、実はかなり違うんです!
ビフィズス菌と乳酸菌の違いについて、わかりやすくお話ししていきます。
それぞれの特徴や健康効果を知って、毎日の生活に取り入れていきましょう!
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1. ビフィズス菌と乳酸菌の違い
「ビフィズス菌も乳酸菌も同じようなもの」って思っていませんか?
実は、大きな違いがあるんです!
生息場所が違う!
- ビフィズス菌:主に大腸に住んでいます。
- 乳酸菌:主に小腸で活躍しています。
※同じ腸でも、小腸と大腸は役割が大きく異なります。
小腸:食べ物が胃から送られてきた後に働きます。ここで食べ物をさらに細かく分解して、栄養を吸収して、血液に送り込みます。
大腸:小腸で栄養が吸収された後の食べ物の残りカスを受け取ります。ここで、水分を吸収して、残ったものを固めてうんちにします。
作り出すものが違う!
- ビフィズス菌:乳酸と酢酸を作ります。
- 乳酸菌:主に乳酸を作ります。
酸素との関係も違う!
- ビフィズス菌:酸素が大の苦手。酸素のない環境でしか生きられません。
- 乳酸菌:酸素があってもOK。だから発酵食品にも含まれているんです。
役割も少し違う!
- ビフィズス菌:主に大腸の健康維持に貢献します。
- 乳酸菌:小腸での消化機能をサポートします。
でも、どちらも腸内環境を整えるという点では共通しているんです。
両方をバランスよく摂ることが大切です!
ビフィズス菌の役割と健康効果
ビフィズス菌って、実はすごい働きをしているのをご存じですか?どんな効果があるのか、見ていきましょう!
腸内環境を整える名人
ビフィズス菌は、悪玉菌の活動を抑える「善玉菌の代表選手」です。大腸内の善玉菌の99%がビフィズス菌といわれています。特に、ビフィズス菌が作る酢酸は、悪玉菌をやっつける力が強いんです。
免疫力アップの助っ人
腸内環境が整うと、なんと免疫力もアップ!風邪やインフルエンザにも負けない体づくりをサポートしてくれます。
年齢とともに減少...
残念ながら、ビフィズス菌は年齢とともに減っていってしまいます。意識してビフィズス菌を外から補ったり、ビフィズス菌が増えやすい食事を意識しましょう!
お通じ改善にも一役買います
便秘でお悩みの方、ビフィズス菌を味方につけてみませんか?腸の動きを活発にして、スッキリお通じをサポートしてくれますよ。
病気予防にも貢献?
ビフィズス菌は、腸の炎症を抑えたり、有害物質を除去したりする働きもあるんです。大腸がんの予防にも役立つかもしれません。
ビフィズス菌、侮れないですよね?
毎日の健康維持に、ぜひ取り入れてみてください!
乳酸菌の役割と健康効果
次は乳酸菌の出番です。乳酸菌もビフィズス菌に負けないくらい、私たちの健康に貢献してくれています。
腸内環境を整える名コンビ
乳酸菌は主に小腸で活躍し、乳酸を作って腸内を酸性に保ちます。これが腸の動きを良くして、お通じを改善してくれるんです。
免疫力アップの強い味方
小腸は体内の免疫機能の約70%をつかさどっているといわれています。乳酸菌も有害な菌を減らしたり、免疫細胞を活性化したりすることで、免疫力アップに一役買っています。
乳酸菌にも色々な種類が!
乳酸菌には多くの種類があって、それぞれ得意技が異なります。例えば、ラクトバチルス菌は消化を助ける効果が期待できます。
食べ物からも簡単に摂取できる!
ビフィズス菌は酸素がある環境では生きられない一方、乳酸菌は酸素がある環境でも生きられるので、ヨーグルトや漬物、キムチなどの発酵食品に多く含まれています。日常的に摂取しやすいのが魅力です。
お通じ改善の強い味方
乳酸菌も腸の動きを活発にして、便秘の改善に効果的と言われています。お通じでお悩みの方は、乳酸菌を味方につけてみてはいかがでしょうか?
乳酸菌も侮れない実力者ですね。日々の食事に取り入れて、健康的な生活を送りましょう!
ビフィズス菌と乳酸菌、それぞれの摂取方法
ビフィズス菌と乳酸菌の素晴らしい効果がわかったところで、どうやって摂ればいいのか、具体的な方法を見ていきましょう。
ビフィズス菌の摂り方
- ヨーグルトや発酵食品から
ビフィズス菌は酸素に弱いので通常のヨーグルトには入っていません。「ビフィズス菌入り」と表記されているヨーグルトを選んでみましょう。
また、ビフィズス菌は胃酸で死んでしまうこともあるので、「胃酸に強い」や「生きたまま腸に届く」と書いてある商品がおすすめです。 - サプリメントを利用
ビフィズス菌は食品からはなかなか摂りづらい菌です。積極的に摂りたい場合は、ビフィズス菌のサプリメントを利用するのもオススメです。
乳酸菌の摂り方
- 発酵食品を積極的に
乳酸菌は様々な発酵食品にも含まれています。ヨーグルト、チーズ、味噌、キムチ、漬物などに乳酸菌がたっぷり入っています。
毎日の食事に取り入れてみてください。 - サプリメントや機能性表示食品も
乳酸菌は特定の機能があるとされた機能性表示食品のサプリや食品もあります。気になる機能のものがあれば、それを選ぶのも一つです。 - 死んだ乳酸菌でもOK
乳酸菌は死んでいても(死菌と呼ばれます)腸内環境を整える効果があるといわれています。
効果的な摂取のポイント
- 毎日継続して摂る
一度にたくさん摂ることよりも、毎日コツコツ摂ることが大切です。個人差がありますが、腸内フローラが安定し、善玉菌が定着するまでには数週間から1か月程度かかるといわれています。また、摂取をやめると同様に1週間から1か月で元に戻ってしまうともいわれています。ぜひ、習慣化して継続してください。 - 食事中や食後に摂る
胃酸の影響を受けにくくなるので、食事中や食後の摂取がおすすめです。 - プレバイオティクスと一緒に
善玉菌の餌となるオリゴ糖や食物繊維(プレバイオティクス)と一緒に摂ると、さらに効果的です。
まとめ:ビフィズス菌と乳酸菌の違いと健康効果
ビフィズス菌と乳酸菌について詳しく見てきましたが、いかがでしたか?最後に、重要なポイントをおさらいしましょう。
- ビフィズス菌は主に大腸で活躍し、乳酸と酢酸を作ります。大腸の健康維持や免疫力アップに貢献しています。
- 乳酸菌は主に小腸で活動し、乳酸を作ります。消化を助けたり、腸内環境を整えたりする働きがあります。
- どちらの菌も、腸内環境を整えるという重要な役割を果たしています。
- ビフィズス菌は年齢とともに減少しやすいので、意識的に摂取することが大切です。
- 乳酸菌は発酵食品に多く含まれているので、日常的に摂取しやすいのが特徴です。
- 両方の菌をバランスよく摂ることで、より効果的に腸内環境を整えることができます。
腸内環境を整えることは、全身の健康維持につながります。
ビフィズス菌と乳酸菌、それぞれの特徴を理解して、毎日の生活に取り入れていきましょう。健康的な毎日は、腸内から始まります!
参考文献
光岡知足 著 「ビフィズス菌の研究」
上野川修一 山本憲二 監修 「世紀を超えるビフィズス菌の研究 -その基礎と臨床応用から製品開発へ-」
公益財団法人 腸内細菌学会 https://bifidus-fund.jp/index.shtml